長男 春慶の受賞式
2月19日、ジャパンクラフト21のクラフトリーダーとして、授賞式に出席いたしました。
学生時代に学んだ金属工芸。
そして父のもとで本格的に向き合った高取焼。
異なる素材と出会い、向き合い続けてきた時間が、今回こうして授賞という形で評価頂いたこと、心から光栄に思っています。
短大で金属工芸を学んだのち、父に師事し陶芸の道へ。
卒業後20歳の頃、ルーシー・リーの作品に出会い、洗練された形と色、そして釉薬の美しさに強く心を奪われ、その洗練された形を高取焼に表現することにハマっていました。
その後、3年間の作陶修行を経て、遠州茶道宗家にて内弟子として3年間お茶を学びました。
修行時代に心に刻まれた言葉があります。
「旧きとても形いやしきは用いず
新しきとても形よろしきは捨つべからず」
古いか新しいかではなく、
本質的に“美しいかどうか”を見極めること。
この言葉は、今も私の制作の軸になっています。
茶の湯の中で、魯山人や仁清の仕事に惹かれました。
魯山人の形は良いが色が出なかったものを、銀彩として再生させる。仁清の釉薬と金銀彩を組み合わせた洗練された作品。
遠州の教え、茶の修行で培った審美眼、そして金属工芸の経験。
それらが一本の線となり、今の「異素材との融合」という表現へと繋がっています。
現在は金銀彩にとどまらず、漆とのコラボレーションなども展開しています。
伝統を守ることは、形を固定することではなく、時代と呼吸しながら、価値を更新し続けることだと考えています。
これからも他の伝統工芸とも積極的に交わりながら、
より多くの方に伝統の魅力を届けられる作品を生み出していきたいと思います。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
次期十四代はちさ継承者 高取春慶
